ワゴンの差し込みプラグキャスターを交換してみた
差し込みプラグキャスターの交換
移動式の書類ワゴンや病院のカルテワゴン?(正式な名前は知りません)とか、業務用のワゴン台とか大きめの車輪のついたキャスターとなっている事があります。あのキャスターは交換が簡単な「差し込み式」が多く採用されている様です。
# 5cm未満?の小さい車輪の物は大体ワンタッチ差し込みか、ねじこみなのでここでは除きます。
いざ交換してみようとしたら、わからないことがいっぱい出てきたので書いとくことにしました。
キャスター交換予定のワゴンですが、話を聞いてみたら「動かしづらいので、全体をちょっと浮かせたりすると、キャスターがすぽっと抜けて外れることがあり、書類ごと転倒することもあるんです。」「なので気を使って移動しています。」「新品は4-5万円もするのでなかなか買えないのです。」と。。。涙。
見てみると、もとの車輪のゴムは削れてほとんどなくなり動かすとガタガタな上に、どなたかが当座の修理を試みたのでしょう、差し込み軸のボルトにビニールテープがぐるぐる巻きになっており、抜けない様に差し込み部分もビニールテープで巻いてありました。
「キャスターだけ交換すればいいんじゃないの?調べてみるよ」と言ったものの、なにぶん初めてでわからないことだらけで、かなーり苦戦。。。
調べる苦労が99%で作業は1%位でした。なお、10分もかからずあっさり交換でき、費用は5千円未満でした。
# 写真は交換後です。
交換用キャスターの選定
選定のポイントを上げときます。
0,キャスターのタイプ・名称
”差し込みプラグキャスター” あるいは ”パイプ差込みプラグ式キャスター” などと言われています。検索するなら 差し込み プラグ キャスター あたりで探さないと他のキャスターが大量に出てきてしまいます。
このプラグも大まかに2通りあり、プラグの外径がΦ18-20mm , Φ21-23など可変なものと、単外径のものΦ19 , Φ22などです。構造上、安定して固定できるのは後者です。
1,差し込みパイプの内径 > キャスター軸(外径) これが一番大事です!
あたり前ですが、上記でないとそもそも入りません。このタイプのキャスターの固定方法がどうなっているかと言うと、パイプに軸を差し込んでナットを締めていくと、ゴムがつぶれて横に広がって軸が太くきつくなって固定されるだけです。
調べてみたら、多くのワゴンに使われているのは下記の二つのようです。
「パイプ外径22mmならば、キャスター軸は19mm」
「パイプ外径25mmならば、キャスター軸は22mm」
パイプ内径が大事と言いつつも、なぜパイプ外径で選定するのか?と言えば、今回のワゴンの中空パイプの断端にはRがつけてあり、ノギスで測っても、本来の内径がきっちり出なかったからです。
ワゴンのパイプの外径は22mmでしたが、上記の理由でパイプ内径が少なめの17.0mm位に測れてしまうのです。ですがパイプの板厚t=1.0mmくらいと思われましたので、むしろそっちから逆算して考えました。なぜキャスター軸18mmや20mmを選ばなかったか?というと、20mmにしてしまうとぴったりすぎですしRのついた端から入らなそうです。18mmだと緩めかな?と。
2,この際、四輪変えましょう!
キャスターを交換する状況までになっていると、他の部分のタイヤが摩耗しているので1個だけ交換すると水平が取れない可能性があります。
水平が取れないと、動かしにくかったり低いキャスターに過重が集中して変摩耗したりして良いことはありません。1個1000-1500円位なので、ここでケチるのはどうかと。
3,車輪の外径
車輪の外径は元のものに近づける方が良いですが、あまり選択肢がありません。75mm , 100mm , 125mmあたりがメインでしょうか。小さくなるより大きくなる方が良いのでは?と思います。
4,車輪の幅
車輪の幅が極端に狭くなると安定感が失われますので、同程度の幅が無ければ幅も狭くなるより広めになった方が良いかと。
5,車輪の材料
車輪は全体がゴムやプラスチックでできている「一体タイプ」と「ホイールがあって周りタイヤが付いている分割タイプ」に別れます。一体タイプは車輪がちびていっても、ずーっと使えるかも知れませんが静音性や衝撃に難があり、安価を追及したものと、特殊分野向け言う位置づけだと思います。
ものによってはタイヤがちびてきたら車輪のみ交換できるものもあるようです。
ゴムは一番一般的ですが、エラストマーと言うものはゴムに近い性質を持ちながら耐摩耗性が良いらしいです。
まとめると、移動する床がガタガタな場合はゴムタイヤ一択。ほぼ平面ならばエラストマーかな?と。
6,専用(板)スパナも注文しておく
実際に新品のキャスターを交換するときは、旧キャスターを抜いたら、新品のキャスターの下側のナットを少し締めてあげてパイプ内径に近くしてから、軸をパイプに差し込み、さらに締め上げるだけなんです。
ですがこのナットが三種ナットで極端に幅が狭い上に、ナットの両端は開けていないので、通常の幅の狭いスパナでも入らないと思います。
ですので専用の板スパナを絶対買っておいた方が良い。100円前後ですから、後々緩んだ時のことも考えお渡しするべきです。
参考
・ キャスター用スパナ
# 通常キャスター軸19mmの時は21mmのナット、軸22mmの時は23mmナットのようですが、必ずご自分で確認して下さい。
・ キャスター外径19mm 車輪径100mm
・ キャスター外径22mm 車輪径100mm
## もし内径が18から20mm位ではっきりしない時はこんな商品もあります。
でわでわ!何かお役に立てば。
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