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日立 ビックドラム 底面からの水漏れをDIYで修理する! 循環ポンプ交換編

2022年1月31日

2022.1.31 改編

ある日、「ドラム式洗濯機から水が漏れてる」と。機種は日立のビックドラムBD-V9800です。2015年9月発売のものです。

この間洗濯モーターが壊れてうんともすんとも言わなくなって、幸い保証期間内だったので修理してもらいましたが、もう5年の保証期間は過ぎています。

最初は「そんなもん排水ホースの劣化か糸くずフィルターのつまりでしょ?」って話半分に流していたら、いよいよひどく漏れるようになって、設置場所が水でべちゃべちゃです。。。困りました。

しかも「糸くずフィルターはちゃんと掃除しました!」と怒られてしまいました。


日立のビックドラムの水漏れは、定番漏れ箇所があって「循環ポンプ」らしく、動画も発見しました。

曰く「循環ポンプのモーター軸のシール(パッキン)やシャフトが摩耗して、ここから漏れる」

「修理はこのモーターを交換しかない」様子。

早速でん吉さんに問い合わせしてみました。モーターのみで部品は出るようです。

しかし急ぎだったので今回は日立系の家電パーツの有名どころ「カデンの救急社」に糸くずフィルターと一式で注文しました。# 今見たらモーターのみでありました。

# 循環ポンプのモーターは機種によりますが、12,000〜15,000円前後のようです。


作業に入ります。

作業するにあたって、絶対に必要な工具があります。それは「 スタッビドライバー 」です。

要は長さが短くて持つところは太いドライバーで、狭いところでトルクをかけるには最適です。ホムセンや100均で普通に売ってますが、手が入りづらいところでネジが舐めると最悪なので100均はちょっと、、、

下記のKTCは両方とも軸長25mm、全長75mm。軸が六角タイプだと軸にスパナをかけて回すことができます。両方とも持ってますが、かわいいので上が好き(笑)

今回のやり方だと、これが無いと普通の長いドライバーは入らないので絶対必要です。

もう一つは、「 作業用のヘッドライト 」です。場所が下でのぞき込む感じになるので、懐中電灯だと極端に作業性が悪いです。

0、コンセントを抜いて10分待ちます。今回交換する部分の基盤BOXが帯電しているためです。

1、パネルの取り外し

まず下のネジ2本を外します。次に側面に回ってつなぎ目部分を車の内装外しなどで浮かせてあげます。つなぎ目の角からアプローチすると良いかもしれません。

そんなにがっちりはまっていないので内装外しはなんでもいいです。「パネルが浮けば良い」ので、割り箸を割らずに斜めにカットしてもいけるかもしれません。買うなら角度がついたものが良いです。

写真の爪の方向をよく見て下さい。パネル全体を上から下に向かって引っ張ってあげると、外れます。

外れたらその下のプレートも取っておきます。上にスライドするだけです。

2、基盤BOXの取り外し

糸くずフィルター外側にある、アースの丸型端子のネジを外します。その上にある配線留めのプラは裏側から爪を押しながらぐりぐり回しながら引っ張ると取れます。基盤BOXは糸くずフィルターの内側に1本ネジ(写真の二重丸)があるので、それも取ります。

で、どの情報にも書いてなかったのですが、この基盤BOXは下に爪があって「外れそうで外れなくて」ちょっと苦労しました。下面が軽く両面テープか何かで貼り付けてありました。

爪から想像すると、右手側の下側を中心として、手前に引っ張っぱりながら、上に外すようです。# 力任せにやって、先ほど外した配線を切らないよう注意。下側に注力するといいかもしれません。

3、循環ポンプモーターの取り外し

循環ポンプモーターは裏側に1本留ネジがあって、そこには手が入りません。ですので、糸くずフィルターとのASSYを浮かす必要があります。

本当はこのASSYを全部交換できればせっかく買ったパーツが無駄にならないはずですが、ホース特に半透明のシリコンのチューブががっちり接着されているようなので、モーターのみ交換しました。

上とその奥にある細い方の2本の黒いチューブを外しました。こちらも漏れ留めのためにブチルゴム系の黄色い接着剤が入っていましたが、簡単に外れました。

# 底面奥の太い黒いホースも外れるかもしれませんが、外す箇所を増やすと再接着しないと漏れの原因となりうるのでここまでにしました。# なお、この黒い太いホースが外せれば以下の「洗剤循環ポンプの取り外し」は不要と思います。

ASSYは3本のネジで固定されています。モーター表・裏と糸くずフィルター外側です。

ここまでで、そこそこASSYは浮きましたがまだ不十分でしたので、中央にある洗剤循環ポンプの固定を外しました、ネジ2本でアクセスは容易ですがしっかり締まっているので、舐めないよう注意が必要です。

# 写真が一部モーター取り外し後のものが混じっています。

ここまで外すとASSYを裏返すことができるのでモーターの留ネジを外します。横方向で狭くてやりにくいです。

肝心のモーターの外し方ですが、黒いモーターの部分を持って手前から奥に1/6回転くらい回してあげるとロックが外れてすんなり外れます。

4、基盤BOXの開放とコネクタ付け替え

基盤BOXをネジ2本外して開けます。タイラップが2本ありますのでカットします。

コネクタは写真の部分です。交換したら振動対策に手持ちのタイラップで再度まとめておきます。

付属の新品のOリングと交換し、新モーターを取り付けます。今度は奥から手前方向に1/6回転ほど回して取り付けます。

あとは元通りにするだけです。

・ モーターの配線を爪に元通り押し込む

・ ASSYのシリコンブッシュを交換

・ モーターを固定しなおし

・ 洗剤ポンプを固定しなおす

・ 黒いホースを元通りにする。#間違って逆に繋いだらだめですよ〜

# この中で最も手こずるのが モーターの再固定です。何しろ手が入りづらいのと、下に書きましたが下からワッシャー、ブッシュ、ネジの順ですので丁寧にやらないと、ワッシャーが落ちちゃいます。

循環ポンプASSYの下側には細かい仕切りがあり、ここにワッシャーが落ちると救出しづらいです。

磁力のあるドライバーで救出するか、あきらめて旧ワッシャーを使うとか、他のサイトにありましたが、マグネットツールがあれば安心です。先端がφ7mmと小さく、曲げが可能、長さが変えられることから下記をお勧めいたします。

# 実際に記事作成後買ってみました。これならいけそうです。

完成です!

新品のモーターパーツです。シリコンブッシュやネジ、モーター下面の本体側にある両面テープがついたスポンジが付属してました。

両面テープがついたプカプカのスポンジはモーターの底面にあるやつと交換して下さいってことでしょうね。

ネジの形状を見るとわかりますが、モーターの固定部分にそれぞれブッシュを入れ、その下にワッシャーを置き、ネジで締めなさいってことでしょう。


外した旧モーターのネジを外してみました。想像通りシャフトの付け根から漏れた痕跡と錆が見られました。


漏れはばっちり止まりました!よかったよー。

もちろん買い換えられれば簡単だけど、高いし5年ちょっとで買い替えは納得がいかない。縦型の洗濯機は10年位十分使えるのだから。

検索してみた限りでは、ここまで詳しい解説はないので

「同じような方のお役に立てると幸いです。もし疑問点があればコメント下さい!」

誰でもできるよ!