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エアコンの熱交換器をDIYで交換する・その3・ガスチャージ

2021年10月28日

# 以下の方法通りにやって重大な怪我やエアコン本体が壊れて莫大な費用が発生しても、当方は何の責任も負えません。それがDIYです。

これは勇者に送る冒険の手引きです。

DIYで初めてガスチャージしてみようという人は、まずyou tubeなどで徹底的に予習する必要があります。

そのなかであまり触れられていませんが大事な一点があります。

必ず手全体を覆う厚手のゴム手袋とチャージバルブを用意して下さい!

当方は冷媒ガスで低温やけどを負って完治するまで3週間ほどかかりました。恥ずかしい事ですがあえてあげときます。#写真は受傷直後なので大したことなさそうでしたが、その後水ぶくれになり痛いし結構不自由でしたよ。

「いくら冷たいガスがかかるからって一瞬だから大丈夫だろ?」とか思ってました。とんでもない間違いでした。確かにかかったのは本当に一瞬です。しかも予想とは違って手指ではなく手背側でした。

しかし、その一瞬で皮膚は凍り付き感覚がなくなりました。

サービスポートからホースを外す時にどうしたって冷媒ガスが勢いよく出ます。その一瞬で低温やけどを負います。初回なら逃げられません。

ですから、DIYでガスチャージをしようという勇者には装備が必要です。

その装備とは「手全体を覆う厚手のゴム手袋。軍手ではだめ」外す時の冷媒ガスの噴出を少しでも抑えるならばチャージバルブが必要」です。

2回目はこれに懲りて軍手+ゴム手袋でやりましたが、今度はチャージホース側に冷媒ガスが残っていてあわや二の舞でした。# なお、R32はR410aと比べてガス圧が強いらしいですね。


もう一つだけ注意があります。現在冷房が効かないならポンプダウンしてはいけません。これは例外なく絶対です。ほかでも貼りましたがこちらの動画を見てください。

ポンプダウンは閉鎖回路内に残った冷媒ガスをコンプレッサーに戻す作業です。これを冷媒ガスがほとんど足りない状況で行うと空気が室外機のコンプレッサーで圧縮され、含まれている冷凍機油に引火してディーゼルエンジンと同じ仕組みとなり、コンプレッサーが爆発して重大な怪我をする可能性があり、絶対にダメです。

DIYはリスクがつきものですが、手指や目、まして命を懸けてやるものではないと思っています。冒険のためには、先人の注意をしっかり守ってください。


状況と目的をはっきりさせる

1,エラーコードから冷媒不足も考えられ、リークも疑われる時

2,冷房自体は効くが効きがかなり弱くなっているとき

3,エラーコードが電気関係

4,室内機や室外機がうんともすんとも言わない

3,4はDIYでガスチャージを挑戦するべきではないし、電気関係のエラーで場所が同定できるなら、気合いの入ったDIYerなら、まずはその部分を交換してみるべきでしょう。


どこからやってみるか?

1,まずエアコンのブレーカーを落とします。壁掛けでコンセントがあるならば抜きます。

あたりまえって思うでしょ?でも、これはもっとも忘れやすく、怪我や電気火災を防ぐ場合に一番大事なことなのです。慣れてくると電気が来た状態=活線で電気回路をいじっちゃうようになります。プロがやる作業はそうしないとわからない場合がありますが、DIYでやる場合は何よりもリスクを下げないといけません。絶対やってください!

2,エアコンが動いていない状態で、ゲージマニホールドとホースをエアコンのサービスポートにつないで現在の圧を計ってみます。外気温によって大きく変わってくるので困るのですが、外気温が15℃以上で大体1.0Mpa未満なら冷媒ガスが足りないようです。当方は外気温25℃で初回0.8MPa , 2回目は20℃で0.5MPaしかありませんでした。

3,冷媒ガスを注入します。ホースのつなぎ方、マニホールドゲージのコックの方向を十分予習してください。

本来でしたら、ここは真空ポンプに繋いで1時間位真空引きをしてから、冷媒ガスを入れるべき所ですが、漏れてしまっている場合は意味がない=すぐに漏れ箇所から空気を吸ってしまって真空度が下がる ので、規定量の1/3~1/2位入れてみます。その後2-3秒エアパージをするかしないかは個人の考えかたですが、基本いらないと思います。

エアパージとはサービスホールから冷媒ガスを大気開放することにより、回路内の空気を除く方法です。フロンの大気開放は環境汚染の点から問題がありますが、50g程度の作業に伴うガス放出は認められています。なのでぷしゅーっと2秒くらいなんですが。

※困ったことに、どれくらい回路内に冷媒が残っていて、どれくらい入れればいいかは経験則らしいので明確な基準がないのです。それにエアコンを強制冷房や冷房最強にしない限り、大体規定量の半分くらいしか入っていかなくなります。

4,チャージホースを外しますが、ここは注意が必要です。低温やけどをします!

ア、まずはガスタンクのバルブを閉める。

イ、チャージバルブを閉める。

ウ、厚手のゴム手袋を装備して、サービスポートからチャージホースを素早く緩めて外す。高圧で超冷たいガスが噴き出します。

これがガス補充で本当にエアパージが必要かどうかの理由です。ここでこんなにガスが噴き出すならわざわざエアパージはいらんだろ?!と。

エ、分離出来たらチャージホースを自分以外の方向に向け、チャージホース内のガスをチャージバルブを開いて開放します。※ これも予想以上に強烈に出てくるので注意。当然ゴム手袋装備必須。

5、エアコンのブレーカーをあげ、冷房最大で動作してみます。

これでエラーコードが消え、冷えるようになったら、「原因は冷媒ガスの不足にある」と考えられます。