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DIYでスポット溶接機を作ってみる。その2

2022年3月15日

6,レイアウトと穴あけ

今回はトロイダルコアも一体に収めるので絶縁をやれる範囲でやる方針とした。

ヒューズホルダーの穴径は10mmを越えるので、通常のドリル刃では足りない。ケースはポリプロピレンで柔いからカッターを回してぐりぐりしてもいいし、リーマーやステップドリルがあればさらに容易。

気を付けるのはコントロールボードの穴で、4個穴があるからあんまり適当にやると合わなくなる。後の位置はお好みで、と言いたいところだが、個人的にはパーツのレイアウトはかなり重要であると考えている。ここをいいかげんにやるとはんだがし辛い、配線の取り回しがうまくいかないなど後々面倒なことになる。トロイダルコアをタイラップで固定することにしたのでその穴と、気分で通気の穴も適当に開けておいた。

#なお連れ曰く「テープを貼ってから穴あけする」と私のように割れないらしい。

7,はんだ付け

はんだ付けだが、よーく順番とか収縮チューブの入れ忘れなどを考えながら落ち着いてやる必要がある。

ACアダプターのトランスのAC100V入力のコンセント部分は、邪魔なのでカットしてしまったが、カットが大変だった。カットした面にLEDとダイオード、抵抗のセットをはんだしたが、ここはあえてカットせずにコンセントの穴をはんだのホールとして使い、あとは絶縁をしっかりやる方が簡単と思われる。

# あ、写真のつなぎかただと、ダイオードがある側がLEDのアノード(+)で、新品のLEDの配線が長いほうね。一応書いときます。



で、ほかの部分もはんだして完了!

なお、溶接棒代わりのVVF2.6φと5.5sqの接続だけは、リングスリーブやスリーブがあった方がいい。はんだが簡単になるし抜け止めにもなる。溶接棒のはんだ部分は収縮チューブを二重にした。

また、足踏みスイッチ、AC100Vライン、5.5sqは中からタイラップをかけ、抜け止めとした。

ACトランスは紹介サイトみたいにグルーで固定がスマートだが、両面テープとした。


8,完成

溶接棒代わりのVVFをやすりで丸く研げば完成!である。

で、いきなりコンセントにつなぎたくなるが、ちょっと待ってほしい。何回も配線ミスはないか?確認してからにしないと間違っていた場合には修復が極めて困難になる。

間違っていた場合は、機械ものに比べ電気ものは一発で壊れるのでここが肝心かなめの真剣勝負である。

当方は経験も足りないし、つないだ瞬間パンといって壊れるような痛い目を何度も見てきた、だから最低でも3度は確認することをおすすめする!IN – OUT はあっているか?とか、ショートするような回路になっていないか?とか「人間は間違えるもの」と思って、何度も確認した方がよい。

9,やったータブ溶接できた!!!

何度も確認して、恐る恐るAC100Vにつないで、まずは設定電圧をAC220Vから100Vに変更した(紹介されているとおり、ローターリーエンコーダーのつまみを押しながらAC100Vにつなぐ)。

LEDもきちんと光っていてうれしい。

まずは通電時間20mSecX15 電流85あたりから試してみた。1.5mm厚のニッケルタブをクロスでやってみた。

できる!できるぞー。うれしい!!!!

ただコツや動画で紹介されているとおり、いっぺんに2つスポットだと弱いので片側は外して1つずつやった方が良さそう。あとこれも言及されているけど、溶接棒を両方とも強く押し付けるとかえってできないので、スポット溶接したい側はそっと押さえる程度にすると強力にできた。

1.5mm厚だとちょっと厚いのか、時間17で電流90にしてみたらがっつり溶接できてました。

この辺は設定とか、溶接棒のとがらせ方とかで変わってくると思うのです。すばらしいものを紹介してくれた平川さんに感謝します!